出張自粛の今始めて、その後に差がつく海外マーケティング

 

青山香織

アンサンブラウ イベント+マーケティング


コロナウィルスの影響による自粛体制は少しずつ緩和の方向に向かっているものの、海外出張については目途がたたない状況にやきもきされていることと思います。

私達がいるドイツでも同じです。マーケティングの大黒柱である見本市開催の目途がたっていません。休校、休園で退屈が最高潮の子供達に付き合いながらのテレワークが続いています。

 

いつまでこの状況が続くんだろう・・・と不安になってしまうこともありますが、その一方で、こういう時だからできることもあるのではないか、という気持ちも生まれつつあります。そう思われる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

 

後で大きな成果につなげるために、 今できることを始めてみませんか。

 

1.これまでのマーケティング戦略を見直す

まずはこれまで、忙しさの中でなかなか時間がさけなかったことに集中してみられるのはいかがでしょうか。例えば、これまでは前に進むスピードが優先で、終わったことに目を向ける時間が取れなかったなら、今こそこれまでのマーケティング戦略を見直すチャンスです。

 

日本と同じように世界の市場も、これまで以上に速いペースで変化をしています。アナログなコミュニケーション方法が長く主流であったドイツでも、最近のデジタル化の動きは目覚ましく、マーケティングの世界でもデジタルメディアが占める割合が高まっています。これまでのマーケティング戦略がターゲット市場の動向にフィットしているかどうかを見極めるのに、今が最適な時です。

 

2.販促資料をアップデートする

マーケティング戦略を見直して、新しい方向性が決まったら、販促用資料も戦略にフィットする形でアップデートが必要になります。戦略の見直しで活用するメディアが変わった場合は、そのメディアのユーザーが使う言葉に合った表現が販促資料のコンテンツにも求められます。海外向けの販促資料のアップデートの際に、変更箇所のみをあまり深く考えずに翻訳、例えばGoogle翻訳などの自動翻訳ですませてしまう事があるかもしれませんが、これは、避けたいです!

 

現地でその言語のネイティブスピーカーが見ると、そういう「とりあえず直しました」の箇所が違和感、落ち着かない印象を与え、ターゲットとの心理的な距離が生まれてしまいます。

 

単に言葉を外国語にしていくだけの機械的な翻訳と、現地のニーズに合わせたコンテンツマーケティングの違いについては、次回お話させていただきたいと思います。

 

3.現地情報の収集を自動化する

海外出張自粛期間のおかげで、これまでのマーケティング戦略を見直して、販促資料のアップデートもできました。これで、本格的に海外マーケティングを再開できる時に、以前よりずっとクリアな視点で、より強力なツールを持って走り出すことができます。・・・けれども、また走り出したら、見直して調整するのにかける時間がまた取りにくくなり、現状からかけ離れた状況に陥るかもしれません。今のようにこれまでの状況をじっくり振り返る時間は今後取れないかもしれません(いえ、絶対ない!と心から願っています!!)。

 

では走りながらサクサクとマーケティング戦略の方向を現状に合わせて調整していくにはどうすればよいでしょうか。おすすめは、現地の情報把握を習慣化し、その都度マーケティングの進め方がその現状にあっているか微調整をしていくことです。日本のマーケット情報であれば、Facebookやツイッターでメディアのニュースのポストを定期的に見て自動的に情報をアップデートされている方も多いと思います。現地語、特に英語以外の言語はわからない、また、英語で毎日ニュースを見る時間は無いという場合、弊社の「欧州マーケティングニュース」が便利です。これまで15年以上にわたり日本企業の海外マーケティングをサポートする中で培ってきた、日本企業のマーケターとしての視点から、欧州のニュースをピックアップして、マーケティング戦略の方向付けに役立てていただけます。現在、海外ビジネスで活躍される200社以上の方がご講読くださっています。お忙しい中でも海外マーケット情報を定期的に入手されたい方、ぜひお試しください。