2024年見本市マーケティング展望

 

青山 香織

アンサンブラウ イベント+マーケティング

 


2024年が始まりました。

今年も、弊社ブログでドイツをはじめとした海外市場でのマーケティング、市場情報を紹介していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 

フランクフルトでは、今年初めの見本市となるハイムテキスタイルが開催中です。

コロナによるパンデミックが収束し、いよいよ2024年は見本市全面回復が期待できそうです。

 

ドイツ、そして世界市場での見本市業界の最新情報をいくつかご紹介します。

 

◆ ドイツ見本市協会による2024年展望

 

ドイツ見本市協会による本年1月8日のプレス発表によると、2024年にはドイツで330以上の見本市の開催が予定されています。

そのうちの約180は、各業界を牽引する、世界的に知られた主要見本市です。

 

昨年は、コロナ禍での見本市中止からの復活途中であり、出展企業数も来場者数もコロナ前の水準には達しませんでしたが、今年、ドイツ見本市業界には「追い風」が吹いており、ほとんどの見本市で出展企業数、来場者数の増加が期待できそうです。

 

また、これは精査前のデータではありますが、ドイツ見本市協会が見本市出展企業400社を対象に実施した調査で、ほぼ全ての企業が、今年と来年に、これまで以上に多くの見本市に出展する計画を立てていることがわかっています。

見本市にかける予算も、43%の企業がこれまでより増やすと回答しています。

物価上昇が続く中、出展成功のためには予算増は避けて通れない道かもしれません。

 

◆ ドイツ見本市主催企業は楽観的見通し

 

ドイツの経済研究所IWケルンがドイツの各業界の主要団体に行った2024年のビジネス見通しについての意識調査では、多くの業界が物価高騰や不況、長引く世界的な政情不安を背景に悲観的な見方をする中、見本市主催企業はこれまでより状況が改善されると、楽観的な見通しを示しています。

コロナ禍での落ち込みが大きかったためとも言えますが、実際に多くの見本市会場では新しい設備投資に予算が充てられており、より力強いドイツ見本市業界を目指しています。

 

◆ 見本市のキャパシティーが世界中で拡大

 

世界見本市産業協会(UFI)がまとめている見本市会場についてのデータによると、2023年の世界の見本市会場数は1,425、総面積は4,210万平方メートルとなり、前年(1,351の展示スペース、合計4,050万平方メートル)より拡大していることが明らかになりました。

 

*調査対象国は、ベルギー、ブラジル、中国、ドイツ、フランス、イギリス、インド、イタリア、日本、カナダ、メキシコ、オーストリア、ポーランド、ロシア、韓国、スイス、スペイン、オランダ、トルコ、アラブ首長国連邦、米国。

大陸別でみるとヨーロッパのシェアが最も大きく全体の37.2%を占めています。

うち最も大きいのはドイツで、51の展示スペース、合計3,14万平方メートル。

ヨーロッパ全体の20%を占めます。

 

◆ 見本市+デジタルがこれからのスタンダードに

 

コロナによる見本市の中断で、一時はこのまま見本市は必要なくなっていき、デジタルに移行していくのではという見方もされていました。

コロナが収束した今、実際には見本市はむしろ中断期間にその重要性を見直されたと言えます。

自社から離れた市場での新規顧客開拓や顧客との信頼関係を築いていくのには、デジタルだけではまだ不充分で、実際に会って話をし、商品に触れ、意見を交換していく事が重要であることを、多くの企業が再認識しています。

 

ただ、これまでと全く同じという事はありません。

カギとなるのは、デジタルとの併用。

 

リアルの見本市か、それともデジタルか、という考え方ではなく、デジタルでのコミュニケーションを上手く活用しながら見本市で新しい顧客を獲得したり、既存顧客との信頼関係を深めていく事が、これからの海外ビジネスには欠かせない事になると思います。

 

弊社は、日本企業のために海外見本市とデジタルマーケティングの両方をサポートできる唯一のマーケティング会社です。

 

デジタルマーケティング、デジタルコミュニケーションと見本市の出展を効率的、効果的に組み合わせていくなら、ぜひ私達アンサンブラウにぜひお任せください。

 

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