4.ドイツ見本市出展計画④:出展予算

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展示計画の中でも最も重要なステップのひとつ、予算計画について、ドイツの見本市出展企業がどのような予算建てをしているかを見ていきたいと思います。

 

ドイツ見本市での出展に関わる予算規模


 

ドイツ見本市へ出展する際の予算規模は、実際には見本市の種類、業種や出展規模で様々ですが、大枠を掴むためのご参考として、次のデータをご紹介します。

 

まずは、マーケティング予算に占める見本市出展予算について。

 

ドイツ見本市産業連盟の調査データによると、2024-2025年、ドイツ企業はマーケティング予算の平均36.1%を見本市に充てています。三分の一を上回っています。

平均では36.1%ですが、この割合は売り上げ規模によって幅があります。

売上125百万ユーロ(約200億円)以上の企業ではマーケティング予算の27.6%が見本市予算であるのに対し、売上250万ユーロ(約4億円)未満の場合は44.7%が見本市予算に充てられています。

業種によっても違いがあり、販売業では33.2%、製造業では40.1%、サービス業では37.9%となっています。

 

では、一体いくらぐらいなのでしょうか。

金額についての公開データは少し古くなりますが、2013年頃のドイツ見本市産業連盟による出展企業500社を対象とした調査では、約7割(69%)の出展社が、ひとつの見本市での予算は50,000ユーロ(約850万円)以内と答えています。

同じ調査で、2年間での見本市への総予算は平均約34万ユーロとあります。同時期のデータによるとドイツ企業は平均して約8つの見本市に出展しているため、ひとつの見本市での出展予算は40,000ユーロ(約680万円)台が平均と言えます。

 

ただ実際には、見本市の種類や出展規模、業種などにより予算は様々ですので、これはひとつの参考データとしてみていただければと思います。

 

*ユーロでの金額は、現時点の為替レート(1ユーロ=約170円)を基準に日本円での概算を示しています。

 

ドイツ見本市予算に含まれるものは?


 

見本市出展ではどのような費用を予算に含めておく必要があるでしょうか。

ドイツ見本市産業連盟の指針では、見本市出展に関わる主な費用を次のように分類しています。

 

1.基礎ブース設定費

出展登録、基礎ブースレンタル、光熱費など。

 

2.ブースデザイン・設営、備品費

ブースのデザイン、設計、設営費、什器、展示品や模型、ディスプレイなど。

 

3.接客・コミュニケーション費

接客用備品、ケータリング、ノベルティ、プレスキットなど。

 

4.輸送・運搬・撤収費

展示品の日本からの輸送、見本市会場内での保管・運搬、撤収など。

 

5.人件費・出張費

社員人件費、出張旅費、通訳・アシスタント等費用。

 


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ドイツ見本市出展の予算配分は?


 

では、実際にドイツ企業は、これらの項目にどのように予算を配分しているのでしょうか。

ご参考まで、2014-2017年にドイツで実施された、見本市出展予算の内訳について調査した結果は次の通りです。

 

   

什器類を含めたブースの設営費用が総予算の30.3%、基礎ブースレンタル費が21.1%で、合わせて51.5%がブース設営関連費用です。出展にかかる総予算の約半分が、ブースの設営に充てられています。

次に多いのが当日のブースでのスタッフの費用で全体の15.6%。その後に宿泊・食費(13.5%)、交通費(9.9%)、広告や接待費(6.5%)と続きます。

 

旅費については、ドイツ国外からの出展の場合は、ドイツ国内からの出展よりも多くかかると思いますが、その他の費用、例えば宿泊・食費については見本市開催都市に所在する企業以外は、国外からの出展企業とほぼ同額の費用となりえます。

その宿泊・食費が全体に占める割合は13.5%。これに比べて、当日のブーススタッフにかける費用は15.6%で、宿泊・食費の総額よりも多いことがわかります。

 

見本市は人と人とが直接的に出会える貴重な機会。そのチャンスを最大限に活かすため、当日の人材への費用をしっかりとかけていることがわかります。それだけ、当日のブースで対応する人が重要だと言えます。

 

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