
青山 香織
アンサンブラウ イベント+マーケティング
◆ Google×BCG調査から見えてきた「成果を出す企業の共通点」 ◆
「AIを活用したマーケティングが効果的らしいけれど、実際に何から始めればいいのか分からない」
AI活用についての話題は、お客様とも同業者とも、最近の一番の話題になっています。
現時点で、実際にどれくらいの企業が、どれくらいマーケティングにAIを活用しているのかについて、興味深い調査報告がありましたのでご紹介します。
Googleとボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が共同で実施した最新調査で、AIをうまく活用している企業は、活用が進んでいない企業に比べて売上成長率が約60% 高いことが明らかになりました。
調査では、世界中のマーケティング担当者2,000人を対象に、AI導入の段階と成果の関係を分析し、AIの活用度によって、企業を以下の3つのステージに分類:
1) 初期レベル(エッセンシャル):
AI導入のごく初期段階にあり、まずは基本的なツールの利用を始めている段階
2) 発展レベル(スケーリング):
AIの活用範囲を広げつつあり、効果的な使い方を探りながら社内への展開を進めている段階
3) 先進レベル(リーディング):
AIが経営や業務のあらゆる場面に統合されており、戦略や意思決定に積極的に活かされている段階
現時点でどれくらいの割合の企業がどれくらいのレベルにいるか、という調査ではないのですが、回答企業のうち、先進レベルに該当する企業は全体の約25%、発展レベルは45%、初期レベルは30%でした。この分布は、必ずしも現時点の企業全体の分布を反映しているわけではありませんが(このような調査の場合、回答企業がAI導入意識の高い企業が多くなる可能性もあります)、グローバルかつ多様な業種を含む企業が対象となっていることから、一定の参考値として見ることができます。
調査によると、AIを高度に活用している先進レベルの企業は、初期段階の企業と比べて過去12か月間で約60%も高い収益成長を記録しているとのこと。
さらに、
➤ 62%のマーケティング担当者が「今後1〜2年でAIの導入を優先する」と回答
➤ 95%の企業が「将来的にAIが自然に業務に組み込まれていく」と予測
と、AIの本格導入はすでにスタートしており、待ったなしの段階に入っていることがわかります。
では、具体的にはどのような形で取り組んでいるのでしょうか。
このレポートでは、大きく4つの方向性が挙げられています。
1. 効果の見える化:計測と状況の把握
数字を集めるだけでなく、それをもとに「今、どんな状況なのか」を正しく理解することをAIで実現します。
2. 宣伝方法の工夫:広告と届け方の工夫
予算が限られていても、AIを使って「誰に届けるか」をしっかり絞ることで、費用対効果を大きく高めます。
3. コンテンツ作成効率化:表現づくりと改善の工夫
「どんな表現が響くのか?」を、勘に頼らずAIで判断。
4. 社内体制再編:人材とプロセス
AI導入は“ツールの問題”ではなく、“社内の使いこなし力”がカギ。
今回の調査での回答企業のうち、これらの施策をすでに実施している割合は次の通りでした。

マーケティングでのAI活用の具体策として、顧客データの統合的整理に活用している企業は24%、AIによるキャンペーン効果等のテストを実施している企業は24%、成果を計測し予算分配に反映している企業が35%、ターゲットの明確化は20%、画像・文章作成は9%、全社的人材育成は10%という結果が出ています。
割合が高いのは、
・成果に応じた予算分配(35%)
・顧客データをまとめて整理(24%)
・AIを使ったテストの実施(24%)
となっています。
これらに共通するのは、数字を主体とするデータに関する部分ということに気づきます。
マーケティングでのAI活用は、数字に関する分野が始めやすいといえるかもしれません。
ただし、この調査が実施されたのは昨年2024年9月なので、それから画像を主体としたAIの活用がどんどん一般的になってきている現在の状況を考えると、現時点では、この割は大きく変わっているかもしれません。
AIは今後のマーケティングに不可欠な存在に
すでに、AI導入は「いつか検討する」ではなく、「今すぐ取り組むべき」課題となっています。先進企業はすでに成果を上げており、導入のタイミングがビジネス成長のスピードに大きく関わっていることが明らかです。
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